屋根の飛散とは、強風や台風、竜巻、地震などの影響で屋根の一部または全体が吹き飛ばされる現象のことを指します。
これは、住宅や建物の損傷の中でも特に危険なものであり、二次被害(飛ばされた屋根が他の建物や人に当たるなど)を引き起こす可能性があります。
屋根が飛散する主な原因
①台風や強風
屋根材(瓦、スレート、トタンなど)が風圧で剥がれ、屋根の固定が不十分になってしまい、強風で持ち上げられることがあります。
②経年劣化や老朽化
釘やビスのゆるみ、サビ、腐食によって固定力が弱まり、瓦やスレートが割れたり、ずれたりします。
③地震の揺れによる影響
大きな揺れで屋根材が落下・飛散する恐れがあります。瓦屋根など重量がある場合、揺れによって崩れることもあるので危険です。
④施工不良や設計ミス
屋根材の固定方法が不十分で、風や地震に対する耐性が考慮されていない設計の場合があります。
屋根の飛散を防ぐ対策
屋根の飛散を防ぐ対策について、より詳しく説明します。
🌟定期的な点検とメンテナンス
屋根の劣化を早期に発見し、補修することで飛散リスクを減らします。
✔ 点検のポイント!
①屋根材のズレ・ひび割れ・欠損 → 破損している部分を交換する
②釘やビスの浮き・サビ → 固定をし直し、サビがひどい場合は交換する
③コーキング(シーリング)の劣化 → ひび割れや剥がれがあれば補修する
④雨漏りの兆候 → 屋根裏や天井のシミをチェックする
✔ 点検のタイミング!
年1~2回 の定期点検(春・秋が理想)しましょう。台風・強風・地震の後 は特に注意して点検したほうがいいです。お住まいが古く、不安な方は専門の業者に点検を依頼すると思いもよらぬ劣化が見つかるかもしれません。
🌟耐風・耐震仕様の屋根材を使用する
屋根材の種類によって飛散しやすさが異なるため、軽量で耐久性の高い材料を選ぶのがポイント。
✔ おすすめの屋根材!
①ガルバリウム鋼板(軽量で耐風性◎)
②スレート(固定方法を強化すれば耐風性あり)
③金属屋根(固定をしっかりすれば飛散リスク低減)
✔ 注意が必要な屋根材!
瓦屋根は、重いため、地震で落下しやすい傾向にあります。トタン屋根は、経年劣化でサビると固定が弱くなるのでメンテナンスが必要です。瓦屋根の場合は、瓦の固定を強化したり、軽量な瓦(防災瓦)に変更するのが有効です。
🌟屋根材の固定を強化する(釘や接着剤の追加)
屋根が飛ばされる原因の多くは、固定が弱いため。しっかりと固定することで飛散を防げます。
✔ 固定強化の方法!
①釘やビスを長めのものに変更(強風時の引き抜きに耐えやすい)
②瓦屋根なら「全数釘止め」や「接着工法」を採用
③金属屋根なら「ビス固定」+「接着剤」で二重固定
補強金具(風対策金具)を使用すると、さらに強度が上がりますよ!
🌟防風ネットや補強材を設置する
屋根の構造そのものを強化すると、飛散のリスクをさらに低減できます。
✔ 補強方法!
①屋根と家本体の接合部を補強(軒先や棟部分を強化)
②屋根裏に補強材を設置(筋交いや金具を追加)
③防風ネットや耐風シートを設置(特に台風の多い地域)
軒先部分が特に風を受けやすいので、軒先の釘・ビスの固定を強化するのも効果的です。