1.粘土系(瓦)屋根
【 和瓦(日本瓦)】
理由・・・
表面が釉薬(ゆうやく)でコーティングされているため塗料が密着しません。そして、釉薬の効果で防水・耐久性が高く、そもそも塗装の必要がないのです。塗装しても数年で剥がれやすく、メンテナンスが逆に大変になってしまいます。
🌟メンテナンス方法:・・・割れやズレがあれば、部分補修や葺き替えを検討しましょう。
【 素焼き瓦(無釉瓦)】
理由・・・
表面に塗料が浸透しやすいが、耐久性が高く塗装の必要がありません。塗装すると本来の通気性が損なわれ、劣化しやすくなります。
🌟メンテナンス方法・・・防水処理が必要な場合は専用のシリコン系保護剤を使用しましょう。
2. セメント系屋根
【セメント瓦】
理由・・・塗装は可能だが、すでに劣化が激しい場合は塗装してもすぐ剥がれてしまいます。吸水しやすい性質のため、下地処理が適切でないと塗装が長持ちしません。
🌟メンテナンス方法・・・劣化が進んでいる場合は塗装より「葺き替え」や「カバー工法」が推奨されています。
【コンクリート瓦】
理由・・・塗装自体は可能ですが、劣化した場合は密着しにくくなります。防水効果が低いため、塗装後のメンテナンスが頻繁に必要です。
🌟メンテナンス方法・・・まだ状態が良ければ専用塗料で塗装、劣化が進んでいる場合は葺き替えを検討しましょう。
3. 金属系屋根
【 ガルバリウム鋼板】
理由・・・工場で施されたフッ素や無機コーティングがある場合、塗料が密着しにくいです。錆が広がっている場合、適切な処理をしないと塗装がすぐ剥がれます。
🌟メンテナンス方法・・・塗装可能なものもあるが、錆がひどい場合は張り替えが必要になってきます。
【トタン屋根(古いもの)】
理由・・・適切な下地処理(ケレン作業)をしないと、塗装がすぐ剥がれてきます。すでに腐食していると塗装しても長持ちしません。
🌟メンテナンス方法・・・状態が良ければ錆止め塗装を実施、腐食が進んでいるなら張り替えをおすすめします。
4.スレート(コロニアル・カラーベスト)
【ノンアスベストスレート(2000年代以降)】
理由・・・一部の製品は耐久性が低く、劣化すると塗装しても定着しません。塗装しても表面が剥がれることが多いです。
🌟メンテナンス方法・・・状態が良ければ塗装可能だが、劣化が進んでいる場合は「カバー工法」や「葺き替え」を検討しましょう。
5. 自然素材系屋根
【茅葺き屋根】
理由・・・そもそも塗装の概念がなく、通気性を重視しているため塗装不可です。
🌟メンテナンス方法・・・数十年ごとに葺き替えが必要になります。
まとめ(表で分かりやすくまとめてみました!)
屋根材 |
塗装NGの理由 |
対応策 |
和瓦 |
釉薬があり塗料が密着しない |
割れ・ズレ補修 |
素焼き瓦 |
通気性を損なうため不適 |
防水処理 |
セメント瓦 |
劣化が進むと密着しない |
状態が良ければ塗装 |
コンクリート瓦 |
吸水性が高く、定期メンテが必要 |
状態次第で塗装 or 葺き替え |
ガルバリウム鋼板 |
コーティング済みで塗料が密着しにくい |
錆びがなければ塗装可 |
トタン |
下地処理が不十分だと剥がれる |
ケレン後、錆止め塗装 |
スレート(ノンアスベスト) |
劣化が激しいと塗装が意味をなさない |
カバー工法 or 葺き替え |
茅葺き屋根 |
塗装の概念がない |
定期的な葺き替え |
※塗装を検討している屋根の種類が分かれば、より具体的なアドバイスができます!